3名の上得意様を分析すると、なぜ売上があがるのか

売上を伸ばすのに一番確実な方法。それは、自店の上得意様を分析することです。お店によって、Aランク顧客、VIP顧客と呼び方は違います。

ズバリ!「●●さんのような方を増やしたい!」というお客様です。このときに、お付き合いが長いという理由で選ぶことも自由です。 自店にとっての、上得意様の定義、選び方はお任せします。

1年~3年以内で購入金額も判断基準にしてください。お金を出してくれているお客様を増やすことが重要ですので、 お金を出してくれている事実を大切にしてくださいね。

※話がしやすい、昔からの付き合いなどなど、金額を入れないで上得意としてしまうと、今回のワークでは情報がまとまらないため、金額を見て決めてください。何があっても大切なお客様という方もいますので、そうした方は特別枠として認識しておきましょう。

お金をいただく=お客様に価値を提供できている状態

今回のワークは、3つのステップになります。

  • 上得意のお客様を決める
  • 特徴を分析する
  • 分析を元にお客様へ情報を届ける

 売上が伸びない理由は、 「情報提供が不足している」ことがあります。

一度チェックしてくださいね。

既存客の売上=感謝+お金

電器店様は、商品・サービスから入るケースが多いです。「このテレビは誰が購入するか?」 「この新製品は誰が購入するか」と商品にお客様を当てはめることをします。そうすると、買ってくれそうな人のリストはできあがります。 なんとなく作成したアプローチリスト、商品保有年数のリストで営業をします。

思いつきで、「買ってくれそう」という見込みのケースもあります。そうした見込み度が低いお客様への営業活動は負担になります。こうしたことを防ぐためには、一度時間をとって、自店のお客様分析をすることをお勧めします。お客様の分析は約20分ほどかかります。20分かけて行うことで、自店にとってよい関係を作れるお客様と出会うことができます。

「やってよかった」と言われる内容ですので、顧客名簿を用意して取り組んでください。

いつ、誰が、どこで、 何をした、 使ったお金、受け取ったお金

今回試していただきたいのは、 自店の上得意のお客様3名と 新規客の2名のお客様です。 新規のお客様は、この3ヶ月以内で取引が発生したお客様にします。

はじめに上得意のお客様で書き出しをします。名簿をチェックして3名を決めます。

例として、上得意の山田さんに、 ・いつ 4月5日 ・誰が 社長 ・どこで リビング ・何をした エアコンの工事 ・使ったお金 エアコン工事部材他 ●●円 ・受け取ったお金 80,000円 と書いたあとに、 お客様について、書きます。

45才のご主人、43才の奥様。 それぞれのお名前。 ペットにダックスフンドの●●ちゃん(メス) お子さんのお名前は ●●君(小5の男の子) おばあさんと同居 ご主人の趣味は ゴルフ 奥さんの趣味は ガーデニング などです。

ご主人の趣味は、仕事は。というように知っていることを書いてください。「えっ、こんなことまで?」と思うことまで書いていきます。ここまでで、上得意のお客様について、知っていることを書き出したリストができました。

次に同じように新規のお客様にも行います。

新規のお客様は、取引をして間もない方がよいです。3ヶ月位の期間がよいです。もし、3ヶ月で新規の取引がない場合、6ヶ月で調べます。

3ヶ月の理由は、初めて訪問をしたお客様に関しては、情報を集めることができなくて当然です。ですが、3ヶ月~6ヶ月というのは、営業計画がある電器店様でしたら、次の商品・サービスの提供ができているからです。初めて、接触をしたお客様から3ヶ月間、何も接触をしないのはもったいないです。(新規のお客様へどのようにアプローチをするのかも別の記事でご紹介します。)

新規のお客様を分析すると、仕事内容(いつ、誰が、どこで、 何をした、 使ったお金、受け取ったお金)に関しての情報は同じだけ書き出せますよね。お客様のことは、書き出せないと思います。

お客様の人に関する情報、生活(ライフスタイル)に関しての情報を集めるようにします。基準は上得意のお客様と同じだけの情報を集めるようにします。 上得意のお客様の情報は、会話、訪問しているとき、お付き合いの中でわかったことです。 その自然に分かった情報を、意識して集めるようにします。 項目リストを作成しておいて、埋めていくようにします。

お客様が答えをもっている

お客様がお金を支払い、 「ありがとう」と伝えてくれたことは、他でも仕事になります。 ただし、1つ2つのケースでは弱いため、いくつも集めます。

エアコン工事であれば、子ども部屋、リビング、年配のご家族用など、お客様の情報に基づいて分類することができます。お客様のことを知るということは、商品+商品の使用ストーリーがわかります。 使用ストーリーはお客様ごとに違うはずです。 受験生のお子様がいるご家庭には、 ペットがいるご家庭には、 提案の切り口が複数できます。

お客様との接点作りになります。 この提案の切り口の価値は、新規のお客様にアプローチするときに有効です。 ●●様にではなく、●●のような生活環境の方にお勧めです。というように、上得意様と同じような生活をしている方と出会うことができます。

商品・サービスからではなく、お客様の生活に合わせた提案チラシを作成することができます。商品もライフスタイルに合わせた提案ができます。一枚のチラシで、低価格から高単価の商品をカタログのようにのせるのではなく、 「一年中エアコンを使う方にはこれ」といった具体的な提案ができます。そうすることで、ライフスタイルに合わない商品の説明をする 必要がないため、商談も早くなります。お客様のライフスタイルと商品が合っているかを意識することで、比較的高単価の商品は売れるようになります。

分類が目的でなく、 お客様のためにできることを伝える

お客様を分析をして分類をする目的は、お客様のためにできることをお店が明確にすることです。情報提供のチャンスが増えます。

情報が増えたからといって、すべて売り込みのチャンスだとは思わないでくださいね。お客様に、必要な出費があれば、自店に払うお金はなくなってくることを把握するためでもあります。 家電製品、リフォームなど優先順位が低くなってしまうことがあるからです。

ある高齢のお客様で、 リフォームの商談がまとまりかけていたが、息子さんが車を買うのでそちらにお金を回すということで、リフォームが流れてしまったこともあります。

受験生がいるご家庭だと、リフォームなどは受験後となるケースが あります。もし、お客様のお子さんの学年がわかっていたら、それに 合わせて、早めの提案や、必要な商品・サービスを提案することが できます。 「お客様が今は時期ではない」という買わないタイミングを減らす ことができます。ちょっとしたことかもしれませんが、意識をしてください。 売り込むためでなく、状況を把握するための情報になります。

お客様のためにできることを たくさん考えて記録しましょう

こうして、お客様の情報を集めておくことは非常に重要です。 Aさんで集めた情報はAさんに商品・サービスを売るためだけで なく、他のお客様のライフスタイルを知るためであったり、新規の お客様の情報収集の基本項目になります。 各メーカーさんの顧客記録シートがあるかと思いますので、まずは そうしたシートにご記入くださいね。 例で、ここでは、三洋電機さんのシートを紹介します。 なつかしい!!!当時の資料を整理していたら出てきました。 %e3%81%8a%e5%ae%a2%e6%a7%98%e5%88%86%e6%9e%90%e3%82%b7%e3%83%bc%e3%83%88_%e3%83%9a%e3%83%bc%e3%82%b8_1_r %e3%81%8a%e5%ae%a2%e6%a7%98%e5%88%86%e6%9e%90%e3%82%b7%e3%83%bc%e3%83%88_%e3%83%9a%e3%83%bc%e3%82%b8_2_r

分析シートのダウンロードはこちらから   ささいなことかもしれませんが、会話の中ででたこと、笑顔で話している情報は記録をするようにしてくださいね。

きっと、あとから売上につながる価値ある情報になります。 電器店は、お客様の家にあがることが当たり前にできる仕事です。生活が見える仕事です。 見える情報は大切に記録をして、お客様にとって役立つ情報 提供をするために活用してください。 お客様の家をジロジロ物色して、売るための情報収集ではありません。

生活に密着しているからこそ、役立つ情報を誰よりも早くお届けをするようにしてください。売るための情報ではなく、役に立つ情報を届けるほど、お客様はプロだと認めてくれます。 そうすることで、 「電器といえば●●」「リフォームなら●●」「工事を お願いするなら●●」というように信頼されていきます。 仕事でしか、プロということを伝えられないとすると、仕事が できなければ認められないになります。 役立つ情報を届けることも必要です。

たくさんの情報があふれているからこそ、お客様は売り込みの メッセージにさらされています。そうしたときに、あなたの会社だけは、役立つ情報をタイミングよく定期的に届けてくれる。 これまでの信頼もある。情報提供を続けることで、その信頼も継続できます。長くお付き合いできる関係作りができます。 今回、ご紹介した 上得意のお客様3名 と 新規のお客様2名(3ヶ月以内に取引があったお客様)を分析してくださいね。

新規のお客様2名というのは、上得意のお客様と比較をするためです。 実感していただくために、計5名で行ってくださいね。お客様の生活という点での情報量に違いがあることに気づくと思います。上得意のお客様にもっている情報を基本項目にして、 新規のお客様でその項目を埋めるようにしてみてください。新規のお客様にも、すぐに次の提案ができるはずです。 既存のお客様を分析して、売上アップにつなげてくださいね。

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