「川口さん、お客様に喜ばれる取り組みで何かいいものないですかね?」
というようなことを聞かれることがあります。
こうした質問の奥には、
何かしたら お客様に商品・サービスを買ってもらえる というような気持ちがあると思います。
「エアコンの点検」「フィルター掃除」「冷蔵庫の下を掃除してあげる」「便利な掃除グッズをプレゼント」
「お客様の誕生日にプレゼント」「イベントのときに来場記念品を用意する」「洗濯機の防水パンの掃除」などなど、
家電はもちろん、家電以外でも工夫をすると、お客様が喜んでくれることはたくさんあります。
いくつかアイデアを出して反応は「だけどね。。。」
いくつか、アイデア、実際に喜ばれた取り組みなどを伝えると、「時間がない」「人手がない」「それをやったところで」「昔やりました」などなど。
やらない理由が出てきます。確かに、時間ないとできませんよね。経費がかかるのは嫌ですよね。以前にやったことがあるんですね。
と、何かないかなぁと考えるよりも、できることがたくさんあります。
できることをやるときに大切なことは、自分が決めて納得して取り組むということです。
何かをしたら、買い替えにつながるというような見返りを期待していても、報われないことのほうが多いです。
社内で何かを取り組むのであれば、社員さんが積極的に取り組まなければ、長続きしません。
また、会社がお金をかける。人の労力がかかりすぎるサービスは結果的に長続きしません。
まず、お店が無理をしないことが大切です。無理をしないから続けられるのです。
お客様のために「チラシ」を届ける
どうしても、何かしたいのであれば、毎月お役立ち情報を作り、届けてください。
お客様から、「ありがとう」の声と売上アップにつながります。
加え、お店がナンセンスコールと言われる対応が減ります。
電器店様からすると、たいしたことがないと思う仕事がお客様には大きなことになることがあるからです。
こちらのチラシをご覧ください。
このチラシは、エアコンやテレビのリモコンの電池交換をしましょうね。点検してくださいね。の内容です。
リモコン関係は、電器店様からすると、「リモコンの電池切れ」くらいで、と思うはずですが、
お客様にすると、大事件です。
若い世代のお客様は、「電池交換するだけでしょう」と思うはずです。
年配のお客様は、
- 電池のサイズが不明「単3なの、単4なの?単一でないことはわかるわ」
- 電池ふたが開けられない「前?後ろ?」
- 製品の電源が入らない!!
リモコンが使えないと、テレビ、エアコン、といったいつも使えているものが使えなくなります。
テレビには主電源があるよ。チャンネルボタンもあるし。
エアコンにも、本体に電源ボタンがあるから、運転はできますよ。
というかもしれませんね。ですが、ほとんどの人はそんなことを知りません。
電器店さんに任せておくねという方ほど、わからなくなります。
リモコンが使えない=製品が機能していない。という状態です。
洗濯機がエラー表示が出て、動かない。→ 洗濯物のかたよりが原因。
エアコンが使えない。→ 冷房暖房の切り替えができていない。
そうしたことを経験されたはずです。
こうしたことは、時間があるときであれば、全然対応可能なことなので、問題ないのですが、
工事をしているとき。遠方に行っているとき。商談中。家に帰った。というときに連絡をもらうと、
「対応が手間」になりますよね。
こうした、ちょっとしたことの対応に振り回されないようにするには、
お客様でできることはお客様にしてもらうことです。
そのときに、さきほどのチラシであれば、
「Aさんはいつエアコンのリモコンの電池を替えましたか?」「使う前に交換をしたほうがいいですよ」と声をかける。
リモコンが使えないとどうなりますか?
電気交換をする、しない。はお客様の自由ですので、最終判断はお客様に任せます。
リモコンが使えなくなると、お客様は使えていた物がつかえなくなるので、ストレスです。
電池交換という作業で電気屋さんが考えているときに、
お客様は、「使いたいものが使えなくなっている状態」ということです。
けっこうのリモコンは定期的に電池を替えてもらうようにするとよいです。
掃除機のゴミパックと一緒で、「ゴミがたまっていないから」という量でなく、
純正品で取り替えをして、紙パックの中でゴミがカビてしまい、掃除をしているときに空気を汚してしまうことがないように。
体調を悪くしたら、紙パック5枚で600円から1200円の出費ではすみません。体調に影響することを伝えます。
電器店勤務時代には、
掃除機の修理をしていて、ホコリを吸い込み、のどが痛くなる、鼻水がとまらない、くしゃみがとまらないなどを体験しました。
性能を維持するため、身体に悪い影響を及ぼさないためと、色々な視点で製品情報を届けていきましょう。
リモコンの電池、空気清浄フィルター、炊飯器のゴムパッキン、糸くずとり、冷蔵庫の標準装備の脱臭剤、消耗品関係、掃除のタイミング、点検のタイミング、片付けるときにやること。ということを伝えていきます。
消耗品の交換をチラシにすると、このようになります。
こうした情報を届けおくと、
お客様が自分できることは自分でする
ようになります。ですが、電化製品を快適に使うためには、交換部品などを一定期間で交換する必要があります。
電気のプロとして性能を発揮できるようにメンテナンスをする。性能が維持できるようにお客様に情報提供をするようにします。
事前にチラシで伝えておくことのメリットは、交換部品の交換時期と必要なお金がわかります。
性能を維持するために必要なお金というコストも計算して伝えてあげることが優しさです。
高性能なモデルになるほど、消耗品の交換が必要になります。
こうした情報提供のメリットは、ナンセンスコールに振り回されなくなります。
事前に対応ができるからです。夏が始まるまえに、エアコンのリモコンの電池を交換しておけば、
来年の夏まで一年後までは電池交換をする必要がありません。
お客様が自分でホームセンターで電池交換をしてもいいのです。
快適な使い方を教え、お客様が自分で交換をしたことになるので、あなたの情報でお客様が行動をしてくれたのです。
・自分で対応する人 ・依頼をしてくる人 色々といても、あなたの情報でお客様が行動をしてくれることが重要です。
そうすることで、「いつも、役立つことを教えてくれる」というチラシで信頼を蓄積していけるのです。
会えないお客様も読んでくれていれば、「役立つことを教えてくれるなぁ」と思われています。
そうすることで、情報レベルでOKなこと。 → チラシにして届ける。
作業が必要なこと → 厳選して取り組める。
自分が無料で何かをして、その代わりに電化製品やほかのものを買ってもらうということをする必要がありません。
電器店さんは仕事をしているので、仕事で評価をされたらよいです。
技術料半額。出張費無料も立派なサービス
お客様に呼ばれていき、何か作業をしたときに、
明細に「近所の方は出張料無料」「作業技術料も半額」です。と伝えて、
サービスメニューの価格表を渡すとそれも立派なサービスです。
では、なぜ電器店様がこうした出張料が無料をサービスにできないのか。
それはお客様に価格を明示していないからです。
いくらかかりますよという費用を伝えていないからです。
もうひとつ、伝票を渡していないからです。
領収書、作業明細がなく、
何をしたかもわからずお金を受け取るからお客様は不安になるのです。
こちらに伝票のサンプルをつけますね。
当時電器店、勤務時代に社長と先輩方とノウハウをお聞きした際にわけていただきました。
高い安い以前に不明瞭な価格が一番嫌われる
その社長が、お客様が一番嫌う価格は不明瞭。いくらかわからないというのは、高い、安いまでいかず、
選ばれることがないということでした。いくらか記載がしてあり、値引きの理由、高くなる理由も説明できなければ取引をしてもらえません。
複写伝票のサンプル:実際に使用していた内容です。
「困ったなぁ」の時に存在していない
これは、仕事を依頼する側の常識を考えてください。
もし、あなたが誰かに何かを頼むときに、無料で頼むつもりで探しますか?
探しませんよね。
いくらかかるか、どれくらいの時間でできるか、どんな会社なのか?が気になるはずです。
お客様が調べたときに、あなたのお店の情報が何もなく、ただお問い合わせください。
だけでは、連絡できません。
結果、ほかの業者さんをいくつか調べていくと、
「相場は●●円くらいなんだなぁ」とお客様が判断して、調べた中から連絡をします。
電器店さんにチラシを進めている理由は、
「お客様が知りたいときに調べる情報はほぼ決まっている。その知りたいことをチラシにして
地域のお客様のポストに定期的に入れておきましょう」ということです。
スマホの画面で調べた情報と丁寧にA4に書いてある情報では、
丁寧にA4に書かれている情報を選びます。
電器店様のチラシ戦略は、
- スマホ検索×チラシ
- タブレット・パソコン検索×チラシ
- 近所の方の口コミ×チラシ
という初期情報の比較でまず選ばれるチラシにしていきます。
商圏に、ライバル分析をした、お客様が知りたい情報をのせたチラシを定期的に届けること。
電器店様がもし、こうした情報をお客様に伝えていないとしたら、仕事を頼む先に選ばれもしません。
ですので、いくらで何ができるのか?を書いたチラシを配ることが重要です。
「価格に差があり、価格をのせたくない」という方は、ライバルを見ていません。
コンセントの交換に来てくれる業者さんはどこがありますか?
電球の交換に来てくれる業者さんは近所でどこがありますか?
商品の価格ではないのですが、ひとつひとつの仕事の価格、サービスを調べて、
自社の魅力をお客様に伝えてください。
価格をのせることは、「自店に来て欲しくないお客様を決めること」もできます。
価格を書いていないと、「近くに電気屋があったから、聞いてみよう。近くだから出張費はいらないだろう」というような人が集まってきます。
価格が書いてあると、書いてある価格から考えます。暴利を請求しているのではないので、適正な価格を伝えましょう。
ただ、安くするのではなく、お店の発展のための価格、お客様に喜ばれるサービスを提供するための利益です。
地域のお客様に対して、「ネット検索」の対策でなく、ポストにチラシを入れることで対策していきます。
お客様が知りたいことはなんですか?
お客様が知りたいことを書いていく。ぜひ、チラシを作るときの参考にしてくださいね。
お店ができること。それをチラシにしましょう。何かするという作業だけでなく、伝えることで喜ばれることがある!を覚えてくださいね。